絶望の中で食べた あの日の恵方巻き

あれから
あれから随分と時間が経ったな
どうしてだろう
楽しいな

あの日食べた恵方巻きは
14年の時を経て
わたしにしっかりと幸せを届けてくれた

真っ暗なスーパーの駐車場
値引きされた 一つの具材しか入っていない のり巻き
ラベルには
“恵方巻き”と書いてあって

それでは恵方巻きではないぞと
つっこんだけど
安かったし 幸せになりたかったら
買って食べた

ちゃんと恵方の方角も調べて
ちゃんと食べた

その時心の中で
(幸せになりますように)
と、強く念じたのを覚えている

あれから14年
しっかりと
あの日の恵方巻きは
わたしに幸せを届けてくれている